1点目、基本指針は子どもたちの主体的ないじめ防止活動を推進するとして、子どもがいじめ問題を自分のこととして考え、自ら活動できる集団をつくる。児童会、生徒会等によるいじめ防止のための啓発活動を行うとありますが、これは大人たちができてこなかったことを子どもたちにもやらせるというようにとられかねません。また、あたかもいじめは子どもに原因があり、いじめ防止の責任を子どもたちにもとらせようというように捉えかねられません。さらには、いじめが起こったとき、真面目な子どもたちは自分たちが活動しなかったから、活動が不十分だったから、いじめが起こってしまったと思い、苦しむことにもなります。そもそも、いじめが起こる可能性がある学校では、毎日通学するだけで精一杯の子どもたちも多い。そんな子どもたちに、いじめ防止のため、自ら活動できる集団をつくりなさいとか、啓発活動を行いなさいなどと負担をかけるようなことはすべきではないと考えます。そういう活動は強制しないで、そういう活動ができる子どもたちが自発的にやるようにしていくというような、子どもたちの選別につながるようなこともやるべきではないでしょう。
2点目、基本指針では、児童生徒の悩み解消を図るために、スクールカウンセラー等を積極的に活用するとありますが、児童生徒が担任の先生に悩みの相談をしにいったとき、悩みの相談なら、悩み解決専門家のスクールカウンセラーさんのところに行ってねと言ったら、どうなるでしょう。児童生徒は信頼する先生に見捨てられたとショックを受けて潰れてしまいかねません。児童生徒の悩みは担任教諭が全面的に受け止めていくべきです。そのような教師の姿によってこそ、児童生徒は生きていく力を得ていきます。
3点目、基本指針では、関係機関と積極的に情報交換を行い連携を深めるとあり、関係機関には弁護士や警察関係者も含みます。しかし、弁護士は強制力を規定する法を用いて正義を守り、実現する任務、警察官は法に基づく強制力で正義を取り締まる任務をそれぞれ持つ人々です。かかる強制力はいじめという教育上の問題解決には必要はなく、むしろ学校の背後に法的強制力があることは児童生徒の学校への信頼を失わせます。弁護士や警察関係者等は学校で重大な犯罪が起こったときのみが出番です。しかし、法的強制力が必要となった場所は、もはや教育の場とは言えません。
以上のように、基本指針には、余計なことではと危惧される点があります。古代中国の道家の思想を記した荘子という書の中に次のような話が載っています。
混沌というのっぺらぼうのような生き物に、善意で目、鼻、口、耳を開けてやったら、意に反して、混沌は死んでしまったという話です。この話は、善意でやったことでも、余計なことは悪い結果をもたらすので、気をつけなければならないということを教えています。
いじめ防止のための方針は、基本指針に記載されているように人権尊重の精神に基づく教育活動を展開するとし、そのことでいじめが起こらない学校をつくりますと言い添えるだけでよいのです。いじめが起こらない学校とは、人権尊重の精神に基づく教育活動を展開する学校です。それは具体的にどんな学校か、先の
市民文教委員会では、身体検査を1人で受けたい児童生徒の例で述べましたが、もう一つ別の例で述べます。
小学校高学年や中学校で児童生徒が一番後ろの座席にしてくださいと担任の先生に申し出たとき、1人だけ好きな座席を選ばせるわけにはいかん、わがままを言うなと言って叱られる学校は、いじめや不登校の起こる学校です。一方、配慮が足りず、申し訳ない、よく言ってくれた、ありがとう、自分が一番よいと思う座席に座ってください。1人だけ勝手やと皆から論難されないようにしますからと、叱られるどころか、逆に謝罪され、感謝される学校はいじめや不登校の起こらない学校です。その申出をした児童生徒は、背後に他人がじっといると、パニックになる発達障がいなのです。このような人権尊重の精神に基づく教育活動が授業、学級活動、クラブ活動、学校行事など、学校生活の全ての場面で展開されている学校がいじめも不登校も起こらない学校です。
さて、いじめを防止したいという善意に基づき、
いじめ問題対策連絡協議会及び
いじめ防止等対策審議会を設置するとの本
条例に反対することはできません。それは善意に基づくものだからです。しかし、かかる協議会及び審議会を設置せざるを得ないという現状を反省しなければなりません。教職員のエンパワーメント、つまり自律的、自発的な力が発揮できるようにして、いじめの起こらない学校づくりを実現することで、本
条例により設置される協議会及び審議会は不要になりましたと言えるように努めていただけることを期待し、お願いして、本
議案に賛成いたします。
25
◯中谷尚敬議長 以上で通告による討論を終結し、19
議案を分割して採決いたします。
まず、
議案第1号、
平成29年度
生駒市
一般会計予算を電子表決システムで採決いたします。
お諮りいたします。
本案に対する
委員長の
報告は可決であります。本案は可決することに賛成の議員は賛成のボタンを、反対の議員は反対のボタンを押してください。
ボタンの押し忘れはございませんか。
(「なし」との声あり)
26
◯中谷尚敬議長 押し忘れなしと認め、確定いたします。
賛成多数であります。よって、
議案第1号は原案のとおり可決することに決定いたしました。
~~~~~~~~~~~~~~~
議案第1号
平成29年度
生駒市
一般会計予算
原案どおり可決確定
~~~~~~~~~~~~~~~
27
◯中谷尚敬議長 次に、
議案第21号、
生駒市
いじめ問題対策連絡協議会及び
生駒市
いじめ防止等対策審議会条例の制定についてを電子表決システムで採決いたします。
お諮りいたします。
本案に対する
委員長の
報告は可決であります。本案は
委員長の
報告のとおり、可決することに賛成の議員は賛成のボタンを、反対の議員は反対のボタンを押してください。
ボタンの押し忘れはございませんか。
(「なし」との声あり)
28
◯中谷尚敬議長 押し忘れなしと認め、確定いたします。
賛成多数であります。よって、
議案第21号は原案のとおり可決することに決定いたしました。
~~~~~~~~~~~~~~~
議案第21号
生駒市
いじめ問題対策連絡協議会及び
生駒市
いじめ防止等対策審議会条例の
制定について
原案どおり可決確定
~~~~~~~~~~~~~~~
29
◯中谷尚敬議長 次に、
議案第4号、
平成29年度
生駒市
国民健康保険特別会計予算を電子表決システムで採決いたします。
お諮りいたします。
本案に対する
委員長の
報告は可決であります。本案は
委員長の
報告のとおり、可決することに賛成の議員は賛成のボタンを、反対の議員は反対のボタンを押してください。
ボタンの押し忘れはございませんか。
(「なし」との声あり)
30
◯中谷尚敬議長 押し忘れなしと認め、確定いたします。
賛成多数であります。よって、
議案第4号は原案のとおり可決することに決定いたしました。
~~~~~~~~~~~~~~~
議案第4号
平成29年度
生駒市
国民健康保険特別会計予算
原案どおり可決確定
~~~~~~~~~~~~~~~
31
◯中谷尚敬議長 次に、
議案第14号、
生駒市職員の勤務時間、
休暇等に関する
条例等の一部を改正する
条例の制定についてから、
議案第28号、
生駒市
高山竹林園の
指定管理者の指定についてまでの、以上16
議案を一括採決いたします。
お諮りいたします。
16
議案に対する
委員長の
報告はいずれも可決であります。16
議案は
委員長の
報告のとおり、可決することにご異議ございませんか。
(「異議なし」との声あり)
32
◯中谷尚敬議長 ご異議なしと認めます。
よって、
議案第14号から
議案第28号までの、以上16
議案はいずれも原案のとおり可決することに決定いたしました。
~~~~~~~~~~~~~~~
議案第14号
生駒市職員の勤務時間、
休暇等に関する
条例等の一部を改正する
条例の制定
について
議案第16号
生駒市の
特別職の職員で
非常勤のものの報酬及び
費用弁償に関する
条例の一
部を改正する
条例の制定について
議案第18号
生駒市
国民健康保険税条例の一部を改正する
条例の制定について
議案第19号
生駒市
手数料条例の一部を改正する
条例の制定について
議案第24号
生駒市
人権文化センター条例の一部を改正する
条例の制定について
議案第26号
生駒市
歩きたばこ及び
路上喫煙の防止に関する
条例の制定について
議案第2号
平成29年度
生駒市
公共施設整備基金特別会計予算
議案第3号
平成29年度
生駒市
介護保険特別会計予算
議案第5号
平成29年度
生駒市
後期高齢者医療特別会計予算
議案第6号
平成29年度
生駒市
下水道事業特別会計予算
議案第7号
平成29年度
生駒市
自動車駐車場事業特別会計予算
議案第8号
平成29年度
生駒市
水道事業会計予算
議案第9号
平成29年度
生駒市
病院事業会計予算
議案第10号
平成28年度
生駒市
一般会計補正予算(第4回)
議案第11号
平成28年度
生駒市
下水道事業特別会計補正予算(第2回)
議案第28号
生駒市
高山竹林園の
指定管理者の指定について
原案どおり可決確定
~~~~~~~~~~~~~~~
日程第5
議案第34号
損害賠償の額の決定について
33
◯中谷尚敬議長 日程第5、
議案第34号、
損害賠償の額の決定についてを議題といたします。
本案について、
市長から
議案提案理由説明を受けます。小
紫雅史市長。
34
◯小紫雅史市長 ただ今上程されました、
議案第34号、
損害賠償の額の決定についてにつきましては、
平成28年8月に大瀬中学校において発生した、熱中症事故に関し、
損害賠償を行うものでございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
35
◯中谷尚敬議長 説明は終わりました。これより、本案に対する質疑に入るのでありますが、通告がございません。よって、質疑なしと認め、これにて質疑を終結いたします。
本案は、
議案審査付託表のとおり、
市民文教委員会に審査を付託いたします。
~~~~~~~~~~~~~~~
36
◯中谷尚敬議長 暫時休憩いたします。
午前10時39分 休憩
~~~~~~~~~~~~~~~
午前11時15分 再開
37
◯中谷尚敬議長 休憩を解いて、引き続き会議を行います。
お諮りいたします。この際、
議案第34号、
損害賠償の額の決定についてを日程に追加し、
追加日程第1として、直ちに議題としたいと思います。これにご異議ございませんか。
(「異議なし」との声あり)
38
◯中谷尚敬議長 ご異議なしと認めます。よって、
議案第34号、
損害賠償の額の決定についてを日程に追加し、
追加日程第1として直ちに議題とすることに決定いたしました。
~~~~~~~~~~~~~~~
追加日程第1
議案第34号
損害賠償の額の決定について
39
◯中谷尚敬議長 追加日程第1、
議案第34号、
損害賠償の額の決定についてを議題といたします。
この際、
委員会の
審査報告を受けます。
市民文教委員会委員長、18番
福中眞美議員。
40 ◯18番
福中眞美議員 ただ今から、
市民文教委員会の
審査報告を行います。
当
委員会は、先ほどの本
会議休憩中に
委員会を開催し、本会議から審査の付託を受けました、
議案第34号、
損害賠償の額の決定についてを審査いたしました結果、
質疑等があったものの、異議なく原案のとおり、可決することに決定いたしました。
以上、
市民文教委員会の
審査報告を終わります。
41
◯中谷尚敬議長 以上をもちまして、
委員会の
審査報告を終わります。
ただ今の
委員会の
審査報告に対する質疑を行います。
質疑はございませんか。
(「なし」との声あり)
42
◯中谷尚敬議長 ないようでございますので、これにて
委員会の
審査報告に対する質疑を終結いたします。
本案について、これより討論に入ります。発言については、会議規則第56条の規定により、
反対討論、賛成討論の順に交互に行います。
反対討論はございませんか。
(「なし」との声あり)
43
◯中谷尚敬議長 賛成討論はございませんか。
(「なし」との声あり)
44
◯中谷尚敬議長 ないようでございますので、これにて討論を終結し、本案を電子表決システムで採決いたします。
お諮りいたします。
本案に対する
委員長の
報告は可決であります。本案は
委員長の
報告のとおり、可決することに賛成の議員は賛成のボタンを、反対の議員は反対のボタンを押してください。
ボタンの押し忘れはございませんか。
(「なし」との声あり)
45
◯中谷尚敬議長 押し忘れなしと認め、確定いたします。
賛成多数であります。よって、
議案第34号は原案のとおり可決することに決定いたしました。
~~~~~~~~~~~~~~~
議案第34号
損害賠償の額の決定について
原案どおり可決確定
~~~~~~~~~~~~~~~
46
◯中谷尚敬議長 以上で、
今期定例会の会議に付議された事件は全て議了いたしました。
よって、
今期定例会はこれにて閉会したいと思います。
閉会に当たり、
市長より挨拶がございます。
小
紫雅史市長。
(小
紫雅史市長 登壇)
47
◯小紫雅史市長 閉会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
本
定例会では、
平成29年度
予算を始めとして、提案いたしました
議案を慎重にご審議いただき、ありがとうございました。就任以来、人づくりにこだわり、
市民の皆様と本気の協創による
まちづくりを進めてまいりました。
市長就任3年目を迎えますけれども、これまで推進をしてまいりました様々な取組の成果が少しずつ、また着実に出てきていると感じているところでございます。
また、同時に様々な課題、まだ残っているものもございますので、今回の議会でご指摘を頂いた点も含めまして、しっかりと一層努力を重ねてまいりたいと思っております。
今後も「みんなで創る日本一楽しく住みやすい
まちづくり」はもちろんのこと、10年後、20年後、その先の
生駒の発展を見据えた住宅都市プラスアルファの
まちづくり、ビジョンづくり、そしてそれに向けたアクションをしっかりと進め、様々な分野における地方創生を実現し、全国のモデルとなる、一歩先へ行く自治体をしっかりと実現をしてまいりたいと思っております。
間もなくスタートいたします、
平成29年度におきましても、議員各位のより一層のご理解、ご指導、ご協力を賜りますよう、お願いを申し上げまして、私からの閉会の挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。
48
◯中谷尚敬議長 挨拶は終わりました。
これにて
平成29年
生駒市議会第1回
定例会を閉会いたします。
午前11時20分 閉会
~~~~~~~~~~~~~~~
地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。
生駒市議会議長 中 谷 尚 敬
署 名 議 員 成 田 智 樹
〃 吉 村 善 明
〃 竹 内 ひろみ
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